クラウドの登場によるLinuxディストリビューションの市場シェアの変化
こんにちは。デジタル・ヒュージ・テクノロジー顧問の吉政でございます。
UbuntuというLinuxをご存知でしょうか?
Linuxの情報をある程度追いかけている人でしたら、ご存知のLinuxディストリビューションになります。このUbuntuは最近シェアを伸ばしているOSになります。
10年前のサーバOS市場シェアでは、Windowsシェア45%、Unixシェア30%でしたが、今はLinuxが96.6%でWindowsが1.7%になったというデータすら出てきています。それくらい、Linuxはシェアを伸ばしました。
興味がある方は「Linux シェア」で検索してみてください。いろいろなデータが出てきますが、いずれもLinuxのシェアが高いものになっています。
そして、Linuxサーバのディストリビューション・シェアは2017年8月現在で、Ubuntuが37.2%、Debianが31.2%となりました。詳しくは以下の調査データを見てみてください。
※LinuxサーバOSシェア W3Techs(2017年8月)
https://w3techs.com/technologies/history_details/os-linux
この市場シェアの大きな変動の背景にあるのはクラウドです。10年以上前はまだオンプレミスのサーバが多く、1台のサーバを立てるのに料金が発生しており、企業では稟議が必ず必要な時代でした。この時代はサーバ購入費の中にOSなどのソフトウェアが含まれており、ハードとソフトが一緒に買われていきました。
現在はクラウドが主流であり、1台のサーバを立てるのも費用がかなり安くなりました。操作も簡単でボタン一つで簡単にサーバを立てられるような時代になりました。この時代でライセンスが個別に発生する有料ライセンスのOSは利用されなくなり、ライセンス料が発生しない、無料で使えるLinuxが市場シェアの大半を持つようになりました。
本日のタイトルにもあるUbuntuですが、現在、トップシェアを勝ち取っています。その理由は今から10年前の2007年ごろにUbuntuのコミュニティが世界シェアでトップだったクラウド「AWS」への適応改良を行い、AWS上でUbuntuを構築する時間を大幅に短縮しました。それにより、AWSでLinuxを立ち上げるのであればUbuntuが一番速いというブランドができ、AWSの成長とともにUbuntuの市場シェアも伸びトップシェアになりました。
ここでOSS活用のヒントが出てきています。昔、OSSは料理に例えると、野菜などの材料で、調理をしなければ美味しくならないと言われた時代がありました。今はそこから進化して、最適化されたOSSであれば、そのままでも美味しい時代で、そういうOSSが伸びる時代になりました。
例えば、プライム・ストラテジーのKUSANAGIという超高速Webサーバ実行環境は、Webサーバの最適化チューンを行った結果、大変好評で2年間で1万台を超える導入がありました。
※KUSANAGIについて興味がある方は、以下のページをご覧ください。
https://kusanagi.dht-jpn.co.jp/solutions/kusanagi/
このコラムを掲載いただいているデジタル・ヒュージ・テクノロジーでは、OSSの導入コンサルティングも行っています。デジタル・ヒュージ・テクノロジーはOSSの基本的な思想も理解されているので、面白いお話が聞けると思いますよ。どのOSSをどう組み合わせ最適化する要はお話が面白いと思いますよ。
興味がある方は以下もご覧ください。
https://kusanagi.dht-jpn.co.jp/solutions/dht-oss-consulting/