【クラウドサーバーの特徴】KUSANAGIで利用できるパブリッククラウドの現状とどこを選んだらいいのか?(穂苅智哉氏)
1.はじめに
こんにちは!プライム・ストラテジーでマーケッターをしている、穂苅智哉と申します。
前回は、KUSANAGIで使用しているCentOSとPHPについて書いてきました。
CentOSの最新版、CentOS7をyumでインストールするとデフォルトがPHP5.4系になります。WordPress5.2以降はPHPのバージョンが5.6.20以上サポートとなりますのでこの部分も留意するひつようがあるかと思います。
そんな前回のコラムはこちらからご覧ください!
さて、今回はKUSANAGIで利用できるクラウドサーバーの話をしていきます。
2.クラウド業界は全体的に好調 強者にシェアが集まってきた
まず現在のクラウド業界から見てみます。
このデータは、Synergy Research Groupの2018年 第3クウォーターのクラウドマーケットシェア(IaaS、PaaS、プライベートクラウド)調査ですが現在はAmazon(AWS)がTOPを維持しています。
ただ、Microsoftに関しては、現在AmazonよりもMarket Share Gain(マーケットシェアの拡大)が2%以上伸びているのがわかります。
つまりこのまま伸びていけば、AWSの地位を脅かすのがMicrosoftということになります。
また、Alibabaは中国に圧倒的なアドバンテージを持っている企業です。中国の人口現在約14億人というマーケットにおいてのアドバンテージはかなり強力ですし、周辺のアジアにも強みがあります。
以下のグラフを御覧ください。これは、地域別のパブリッククラウドの順位を示しています。すべての地域でAWSがリーダーなのですが、APAC Region
を見てみましょう。
APACは、Asia-Pacificのことですので、ここを見ると、他の地域と異なっているところがあります。それは、2位がMicrosoftではなくAlibabaである点です。現在中国、アジアへのビジネスを行う際のクラウドの選択しとしては圧倒的に1位なので今後APAC RegionのLeaderがAlibabaになる可能性も十分にあると思います。
▶ No Change at the Top as AWS Remains the Leading Public Cloud Provider in all Regions
3.主要クラウド3つの特徴
今回は、パブリッククラウドの上位3社に絞って、紹介をしていきます。
① AWS
まずは圧倒的No.1のAWSです。
AWSは2004年からサービス提供をしているクラウドのデファクトスタンダードのような状態です。
世界中の21の地理的リージョンにある 66 のアベイラビリティーゾーンで運用され、さらに 4 つのリージョン (バーレーン、ケープタウン、ジャカルタ、ミラノ) と 12 のアベイラビリティーゾーンが追加される予定とのことですので、コンピューティングだけでなくブロックチェーンやIoT、ビックデータなど非常に多様な機能を追加、ブラッシュアップしているクラウドです。
▶ AWS
②Microsoft Azure
世界2位のAzureです。54のリージョンが利用可能となっているため、地理的冗長化を検討している場合など適しているクラウドです。また、Office365やActive DirectoryといったMicrosoft製品との親和性は抜群です。
「WindowsサーバーではないのでAzureは考えていない」というお話もお客様から聞くこともありますが、現在のMicrosoft AzureではLinuxがかなりの割合なので、AzureでWordPressなどが稼働していることも多くなってきました。Microsoftという信頼性を選択したい場合もAzureはおすすめです。
③Alibaba
Alibaba Cloudは、19のリージョンが利用可能でグローバル市場シェア3位のサービスです。
Alibabaといえば、ジャック・マーが創業しソフトバンクの孫正義さんも出資したことで日本では有名ですが、2018年の累計流通有学97兆円以上という中国No.1のECプラットフォームTmall Global(天猫国際)やTmall(天猫)を持っており、更に決済サービスAlipay(アリペイ)なども運営している巨大企業です。そのサービスが利用しているインフラを利用できるという点、リージョンも19のうち7が中国国内にあることなどからも、中国、アジアに対してのサービス提供を行うといった場合はAlibabaは非常に協力なインフラになります。
④Oracle Cloud(おまけ)
Oracleと聞くと、データベースのイメージが強いのではないでしょうか。Oracle Cloudはつい先月東京リージョンがオープンしたばかりの新しいクラウドサービスです。今後まだまだ開発が進んでいくでしょうし、Oracle Databaseをやってきた実績からもセキュリティのプライオリティは高いでしょうし、後発として既存のクラウドと闘っていくこともありコストパフォーマンスもでる可能性があります。まだ情報などが少ない点もありますが。今後を考えていく上では選択肢の一つになってくるでしょう。
4.KUSANAGIの現在対応可能なクラウド
現在利用可能なクラウドは以下のとおりです。
Microsoft Azure、AWS、IBM Cloud(Bluemix)、libaba Cloud、GCP、EVA、S-Port、CLARA ONLINE、NIFCLOUD、IDCF クラウド、Oracle Cloud、さくらのVPS、ASPIRE、Cloudn、ConoHa、さくらのクラウド、GMOクラウド ALTUS(アルタス)、EX-CLOUD、CloudGarage、CPI、Z.com、HyperCloud、TENTEN、リンク ベアメタルクラウド
先ほと取り上げた4社のクラウドはもちろん、国内外のクラウド事業者様にプライム・ストラテジーのKUSANAGIをご採用いただいています。
詳しくは、こちらを御覧ください。
「実際にクラウドを利用する場合、どこがいいんだろう?」
と気になる方も多いと思います。状況や今後の展望によっても選択が変わってくると思いますので、クラウドサーバーを利用検討の場合はぜひご相談いただければと思います。
5.おわりに
今回は、KUSANAGIのクラウドの一部紹介をしてきました。
クラウドのシェアを見ていただきましたが、殆どはグラフにあったクラウド事業者が占めています。
私達は、その中で最善の選択をしてクラウドを活用していく必要があります。
日本以外の企業のサービスが多いですが、オリジナルが英語のドキュメントになること、日本のリージョンにサービスが提供されるのに時間がかかること、サポートが日本レベルではないことなど日本企業のサービスとは様々な違いがありますがどの事業者も実績と多くのお客様を抱えているクラウドですので、クラウドサーバーをお考えの場合、もしくはKUSANAGIにご興味をお持ちいただいた方はぜひご相談いただければと思います!
このコラムを掲載いただいているデジタル・ヒュージ・テクノロジー様はWordPressサイトのKUSANAGI化やサイト保守はもちろん、OracleDBからPostgreSQLのマイグレーションサービスやパフォーマンス保障マネージドサービスの提供も可能です。興味がある方はぜひご相談ください!
※PostgreSQLパフォーマンス保証マネージドサービスについては以下をご覧ください。
▶ PostgreSQLパフォーマンス保証マネージドサービス
※KUSANAGIについては以下をご覧ください。
それでは、次回は梅雨明け頃です。お楽しみに!!